1.絆
2.夢故郷
3.夫婦あかり
作詞:水木れいじ
作曲:山田年秋
うれし涙で 暖簾をかけて
両手あわせる 浪花の春よ
夫婦あかりは いのちの灯り…
庖丁持たせりゃ 日本一と
あなた信じて あなた信じて ついて来た
(セリフ)両親の反対 押し切って 千日裏の 三畳一間
夜逃げ同然に 八尾・上六・天王寺…
ほんま ほんまに 夢のようや
こうして道頓堀に ふたりの店が持てるなんて
あんた… やっとうちらにも 運が向いてきたんやなァ
雨の屋台の 三々九度が
苦労はじめの 路地裏ぐらし
夫婦あかりは 想い出灯り…
好きなお酒も 辛抱してる
うしろ姿は うしろ姿は つらかった
(セリフ)あんた たまには ごんたして来なはれ
どっかで気ィ抜かんと 息切れしまっせ
なあ うちかてがんばるさかい かまへんやないの
帰って来たら あんた また せいぜい気ばってや
泣くも笑うも ふたりと決めて
渡る浮世の 八百八橋
夫婦あかりは いのちの灯り…
味で売り出す 男の夢を
影で支えて 影で支えて 生きてゆく
4.月の法善寺横町
作詞:十二村哲
作曲:飯田景応
庖丁一本 晒(さらし)にまいて
旅へでるのも 板場の修業
待ってて こいさん
哀しいだろが
あゝ 若い二人の 想い出にじむ法善寺
月も未練な 十三夜
「こいさんが私(わて)を、初めて法善寺へ連れて来てくれはったのは、
「藤よ志」に奉公に上った晩やった。
「早う立派な板場はんになりいや」言うて、
長い事水掛不動さんにお願いしてくれはりましたなァ。
あの晩から私は、私はこいさんが、好きになりました。」
腕をみがいて 浪花に戻りゃ
晴れて添われる 仲ではないか
お願い こいさん
泣かずにおくれ
あゝ いまの私には 親方はんにすまないが
味の暖簾にゃ 刃が立たぬ
「死ぬ程苦しかった私らの恋も、親方はんは許してくれはった。
あとはみっちり庖丁の修業を積んで一人前の料理人になる事や。
「な、こいさん、待っててや……。ええな、こいさん。」 」
意地と恋とを 庖丁にかけて
両手あわせる 水掛不動
さいなら こいさん
しばしの別れ
あゝ 夫婦善哉 想い出横丁法善寺
名残りつきない 燈がうるむ
5.残侠子守唄
6.ひとりぼっち
7.ああ上野駅
作詞:関口義明
作曲:荒井英一
どこかに故郷の 香りをのせて
入る列車の なつかしさ
上野は俺らの 心の駅だ
くじけちゃならない 人生が
あの日ここから 始まった
「父ちゃん 僕がいなくなったんで
母ちゃんの畑仕事も大変だろうなあ、
今度の休みには必ずかえるから、
そのときには父ちゃんの肩も母ちゃんの肩も、
もういやだっていうまでたたいてやるぞ、
それまで元気で待っててくれよな」
就職列車に ゆられて着いた
遠いあの夜を 思い出す
上野は俺らの 心の駅だ
配達帰りの 自転車を
とめて聞いてる 国なまり
ホームの時計を 見つめていたら
母の笑顔に なってきた
上野は俺らの 心の駅だ
お店の仕事は 辛いけど
胸にゃでっかい 夢がある
8.花街の母
作詞:もず唱平
作曲:三山敏
他人(ひと)にきかれりゃ お前のことを
年のはなれた 妹と
作り笑顔で 答える私
こんな苦労に ケリつけて
たとえひと間の 部屋でよい
母と娘の 暮しが欲しい
いくらなじんだ水でも年頃の娘のいる
左褄(ひだりづま)住みにくうございます
浮名を流した昔もありましたが…
ああ あのひと私を残して死んだ あの人を恨みます
厚い化粧に 憂いをかくし
酒で涙を ごまかして
三味にせかれて つとめる座敷
あれが子持の 芸者だと
バカにされても 夢がある
それはお前の 花嫁姿
女の盛りはアッという間です若い妓の時代
もう私はうば桜 出る幕ないわ
でも もう少し この花街に私を置いて下さい
せめて あの娘にいい花聟(はなむこ)が見つかりますまで
何度死のうと 思ったことか
だけど背で泣く 乳呑児の
声に責められ 十年過ぎた
宵に褄とる 女にも
きっといつかは 幸福が
来ると今日まで 信じて生きた
9.盃
10.包丁一代
11.ど阿呆浪速華
12.武将毛利元就
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